HoloLens でアプリ開発を始めると MRTK を導入することが多いと思いますが、そのままでは日本語が使えないケースにすぐ行き着きます。 MRTK のフォントについて説明した後、Windows と HoloLens におけるフォントについて紹介します。
TL;DR
- HoloLens の日本語のシステムフォントは「Yu Gothic UI」
- アプリ開発で日本語を使いたい場合は、「Yu Gothic UI」か「Meiryo UI」をインポートして使う
- ホロラボさんは「M+」を使ってるらしい
確認環境
- HoloLens 2
- Windows 19041.1103
- MRTK 2.4
MRTK のフォント
MRTK のボタンやラベルで使われている TextMeshPro のフォントは 「Segoe UI」 (シーゴー)が利用されています。
公式サイトの Typography の章でも 「Segoe UI」 (Windows の既定のフォント)として推奨されています。
英語サイト docs.microsoft.com
日本語サイト docs.microsoft.com
ただし、この 「Segoe UI」 は英数字などのフォントであり、日本語は含まれていません。同様に公式サイトで紹介されているフォント、「Helvetica」 や 「Arial」 に関しても日本語は含まれていません。
余談ですが、英語サイトだとリソースで紹介されているのは「Segoe fonts」ですが、日本語サイトだと同様の部分が「Yu gothic フォント」と和訳されています。ただし、どちらもZipファイルのリンクは同じ 「Segoe fonts」 に貼られているため、「Yu gothic フォント」をダウンロードしたつもりでも 「Segoe フォント」が落ちてきます。
Windows のシステムフォント
Wikipedia によると 「Segoe UI」 は英語版の Windows Vista と Windows 7 のデフォルトのシステムフォントとして設定されています。Windows 10 も 「Segoe UI」 のままのようです。
「Segoe UI」 には日本語が含まれていないため、日本語版の Windows は 「Segoe UI」 ではありません。 Windows Vista は「メイリオ」、Windows 7 は一部で 「Meiryo UI」 を採用、Windows 8 で 「Meiryo UI」 を全面採用としています。 Windows 10 では 「Yu Gothic UI」 がシステムフォントとして設定されるようになりました。
英語版 | 日本語版 | |
---|---|---|
Windows Vista | Segoe UI | メイリオ |
Windows 7 | Segoe UI | メイリオ + Meiryo UI |
Windows 8 | Meiryo UI | |
Windows 10 | Segoe UI | Yu Gothic UI |
ちなみに「Segoe UI」のフォントファイル(ttf)を直接開いた場合、英数字は「Segoe UI」、日本語は「Meiryo UI」となりました。(理由はよくわからない)
HoloLens のシステムフォント
ちょっとソース引っ掛けられなかったのですが、目チェックした感じ Windows 10 なのもあり「Yu Gothic UI」っぽいです。 確認したWindows のバージョンは、19041.1103です。
(クロスブラウジングして「や」の字の点が突き抜けていないのを確認)
まとめ
HoloLens の日本語のシステムフォントは「Yu Gothic UI」です。 アプリの開発で日本語を使いたい場合、HoloLens のシステムフォントに合わせると無難で親和性が高まりそうです。(フォントにこだわる場合はご自由にどうぞ) ただし、「Yu Gothic UI」はジャギーが目立つというコメントも見られるため、次点で「Meiryo UI」を検討してみても良いかもしれません。